初心


この仕事を始めて、もう結構長いことになるんだけれど、最初の喜び、この仕事を続けようって思った喜びは今でもずっと心の中にあって、大事に大事にしていかないといけない、とおもう。

右も左もわかないころ、まだパソコンもろくに使えなかったから、全部手書きでつくってたプリント。
いま考えれば、とんでもなくお粗末なものだったけれど、大事にファイルして、たくさん書き込みをして、受験の会場まで持っていってくれた子。

授業を持っていなかったのに、誰よりも頼ってきてくれた子。
わかりやすい!って笑顔で言ってくれたこと。
卒業のときにぎっしり詰まった手紙をくれた。

『先生の授業が受けたいんです』ってわざわざクラスを変わってくれた子。


今まで仕事を続けてこれたのは、その信頼が嬉しかったから。
お金とか、地位とかじゃ交換できないくらいの喜びをくれたから。

こんなに楽しくって、やりがいがある仕事なんかそうそうない。
「せんせー」って言ってくれることが、どれだけ嬉しいことか。


自分のためにする1人称の仕事もいいけれど、
顔の分からない誰かのためにする3人称の仕事もいいけれど、
目の前にいる、心通わせた誰かのためにできる2人称の仕事がいちばん楽しい。

つながっていられること。

楽しんで、前向きに努力をしていけること。

そうした力をくれるものに感謝すること。

そうした初心、この仕事をしたいって思った時のことを何度でも何度でも反芻して、
何度も何度でも上塗りしていきたい。

ありがとう。